空調施工の現場

「冷媒用被覆銅管」ってなに?意外に説明できない、空調施工の基礎

「冷媒用被覆銅管」と聞いて、すぐにイメージが浮かびますか?

空調施工の現場では当たり前に使われる部材の名前ですが、改めて人に説明するとなると、意外に難しいと感じられる方も多いのではないでしょうか。

「冷媒用被覆銅管」とは

「冷媒用被覆銅管」とは、文字通り、被覆された(表面を何かに覆われた)冷媒配管のことです。
※冷媒配管:エアコンの室外機と室内機の間を循環しながら「熱」の受け渡しを行う「冷媒」を運ぶための配管

別の名称としては「冷媒被覆銅管」「被覆銅管」「被覆冷媒配管」などがありますが、どれも同じものを指しています。

なにで被覆しているのか?

「冷媒用被覆銅管」は表面が保温材(断熱材)で覆われています。

保温材(断熱材)はポリエチレンなどで作られているものが一般的です。(ポリエチレンはプラスチックの一種で、防湿性があって水を吸収しないため、配管を被覆するのに多く使われています)

なぜ被覆する必要があるのか?

「冷媒配管」はかなりの低温になるため、外気との温度差によって結露してしまいます。密閉された天井裏では特に、この結露がカビや水漏れの原因となります。

そうした事故を防ぐためにも、「冷媒配管」は被覆されている必要があるのです。

冷媒用被覆銅管Q&A

Q.直射日光や雨風にさらされる環境でも使用できる?

A.保温材は紫外線や雨風により劣化しますので、配管化粧カバーに収納するなどの処置が必要です。

Q.保温材は難燃性?

A.ポリエチレンは基本的に燃えやすいため、(一社)日本銅センターの定める規格にあった難燃性適合の保温材を使用しましょう。

Q.保温材の接続方法は?

A.接着剤または専用テープで接続してください。その際、保温材は最大2%程度収縮するため、保温材接続部が収縮による引っ張り力に耐えられるように接続してください。
※詳細は、(一社)日本銅センターの「冷媒用被覆銅管 施工マニュアル」で確認してください。

Q.ペアコイルとは?

A.「冷媒配管」のことです。「冷媒配管」は「液管」と「ガス管」の2つの銅管が必要なため、あらかじめ2種類がセットになったものを「ペア(=2つの)コイル」という呼び方をすることがあります。また、「コイル」とは配管などを巻いたものを指しています。

おすすめの冷媒用被覆銅管は?

高断熱の冷媒用被覆銅管なら、オーケー器材の「ダブル高断熱ペアコイル」がおすすめです。

特長は、温度35℃、湿度80%まで結露しないこと。そのほか、施工性・安全性・保温性にもすぐれています。

  • 施工性:保温材表面がフラットなエンボス(凹凸)形状で非粘着テープを巻くときの滑り止めに
  • 安全性:難燃性保温材を使用
  • 保温性:耐熱発泡ポリエチレンと高発泡ポリエチレンの2種構造で、すぐれた保温性を実現

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