空調施工の現状は？省人化、省施工が求められています

配管施工ができる人材が減少傾向に

少子高齢化により日本全体の労働人口が減少している中で、人手不足が特に深刻なのが建設業界だと言われています。

空調業界においては配管施工の担い手は高齢化が進む一方、若手の技術者が少ないため今後も人材の減少が続くことが予想されます。

そこで必要になるのが、「省人化」「省施工」です。

まずは、言葉の意味から押さえていきましょう。
「省エネ」に代表されるように、「省」には、省く、減らすという意味があります。

省人化とは、文字通り、人を減らすことです。機械を導入して自動化を進めたり、工程を見直すことで、その工程に携わる人員を削減します。

省施工とは、施工方法や部材を変えることにより施工の手間を省くことです。
2つのうちで導入しやすいのが、省施工です。
省人化も可能であれば効果は大きいのですが、実際に行うとなると難しいというのが現実ではないでしょうか。

それでは、どのようにすれば省施工を実現できるのでしょうか？

たとえば、冷媒配管工事の場合、ロウ付けをやめて継手方式のものに変えるなど、施工方法を変えることで、施工時間を大幅に短縮することが可能です。

たとえば、保温機能を持つドレンパイプを導入すれば、断熱のためにドレンパイプに保温材を巻く工程が不要になり、施工時間や施工期間を短縮できます。

部材を選択する際は、その工程にかかるコストを合わせた「トータルコスト」を検討しましょう。

どうしても部材自体のコストにばかり目が行きがちですが、部材の選択が工程に影響し、工期が延びる場合もあります。工期が延びれば人件費や現場経費がかさみ、部材の差額分以上にコストが増えることも考えられます。

部材が今より割高であっても、全体でコストが下がる場合は積極的に変えてみることをおすすめします。